以下、公認心理師に聞いたクレーム対応方法、効果のあった心の回復方法や再発防止策について記事をまとめたので、こちらに置いておきます。ハラスメント行為で辛い状態の方の何かご参考になれば幸いです。

当サロンの事例


1回目
骨格診断メニューのみ受診のお客様から、メニュー終了後にパーソナルカラーの質問を受けるように要求される。
お断りしたところ、脅迫を含むメールが届く。

パーソナルスタイリングの師匠の所にまで、このお客様からこの件に関するメールが送られた。

2回目
他サロンの診断タイプ(当サロンの診断結果に沿うなら誤診)と、当サロンの診断結果のタイプに共通点があると誤った情報をSNS上に無断で公開されていた為、以降の受講をお断りさせていただく。
お客様から、「直接会って個人情報を目の前で消し、謝罪文を一筆書け」といった内容を含む10通を超える長文メールが届く。

お客様から「SNS上にこの件についてこう掲載しろ」と要求があり、掲載後に「やっぱり消せ」と要求があり、当サロンのSNS上の投稿をお客様の指示に従って上げ下げする状況に陥ってしまった。

精神的なダメージの回復について


今回2回目に休業した際は、いくら横になっても寝ていない感じがして眩暈がとれなくなってしまい、歩行が困難な状態となってしまっていました。

その為、精神の回復のために公認心理師のオンラインカウンセリングを1週間おきのサイクルで数回受けてみました。結果としては、とても効果を感じました。

先生が「この問題は、このオンラインカウンセリングの中で扱います。問題は私が一度預かりますので、次のカウンセリングまでの期間、その問題を思い出させる物から離れましょう。」と初回に言ってくださって、その後は眠れている感覚が戻ってきたと思います。

カウンセリング内容は、先生が沢山アドバイスをくれるというより、こちらが話すのをじっくり聞いてくださり、適所で質問をくださったり、最後に考え方や行動のアドバイスをくださる形式でした。

一人で悩んでいて、体調的に病院までの外出が難しい時、スマートフォンからでも受けられるオンラインカウンセリングはおすすめです。

公認心理師との相性もありますので、初回は1回コースでカウンセリングを受け、相性が問題無ければ、複数回コース(割引がある所が多いかと思います)を受けられるといいと思います。

その他、精神的な回復に効果があったのは、以下でした。

①エンプティ・チェア(適当なリンク先が無いので、名前だけご紹介させていただきます。)で自分と想像上の相手の2役を交互にやり、架空の話し合いをする。
⇒正式には2つのイスを用意して行うらしいのですが、クッション2つで代用してやりました。相手役も自分でやり、相手の心情を想像することで、何故こんな理不尽なことを、この人物は自分に対してしたのかという納得できる理由を探ることが出来るのですが、不思議なほど苦しさが軽減されて、心がスッキリします。


②相手のメールを全て読み込み、裁判資料を作る形で、反論を書き出す。
⇒体調を崩した原因になるメールを大量に読み返すことになるので精神的に消耗しましたが、作りきると精神的に軽くなった感覚がありました。内側で整理しきれない状態のままにしているより、苦しみを形にして外に出してみる方が引いた目線で見れて、気分が落ち着く効果があるのだと思います。

③入院する。
⇒もともと、気管切開痕の形成手術を受ける予定があったのですが、少し体調が良くなってきた時期に思い切って手術してしまいました。もっと深刻な状況で命がけで闘病している患者が沢山いる中に入ると、自分の悩みが相対的に小さくなって見えてきました。
入院でなくても、短期の断食合宿に行く等でも、少し周りの環境を変えると冷静に自分の状況を捉えられるようになる効果があると思います。

対応方法について

相手の方に、精神的なご病気が疑われるような場合、店側から見た事実とは違う内容を、お客様の中では「正しく記憶された事実」であるとして、主張されることがあります。※人間の記憶自体あやふやなものなので、後からの思い込みにより事実としての認識に変わってしまっていることもあるそうです。

精神病院で勤務経験のある公認心理師の先生に教わった方法は、事実と違う事に対しては謝らないという事です。長時間、理不尽な言葉の暴力で殴られ続ける状態で、それに『謝る』対応を続けてしまうと、精神的なダメージを多く負ってしまい、対応中にこちらが潰れてしまうそうです。

会話方法としては、お客様からの△△という主張に対して、『ご期待に沿えず申し訳ございません』ではなく、『○○様は、△△と感じられたのですね』とオウム返しにするのが良いそうです。繰り返していると相手が冷静になってくるそうです。

5月末~のお客様とのやり取りにおいては、こちらからの受講お断りに関する謝罪を含むメールに対して、「あなたは謝罪する自分に自己陶酔しているだけで、謝っているとは思えない」という内容が複数回送られてきて、謝罪を繰り返す必要が生じ、メール対応が非常に長引いてしまいました。その間に体調がおかしくなってしまったので、この対応方法を覚えておこうと思います。

相談することについて

こういったカスタマーハラスメントにあった際は、直接の知り合い、もしくはSNSのフォロワーで接客業経験のある人に相談してみると、似たような経験をして解決策を知っている場合もございます。

今回、当サロンに併設のカフェのスタッフの方から、カフェに何十回と迷惑電話がかかってきた時(相手はカフェとは全然接点の無い方だったそうです)に新宿警察署に相談にのってもらった話を聞き、警察署に行ってきました。

相手にしてもらえないかもしれないという不安があったのですが、生活安全課で丁寧に話を聞いてくださり、次回何かあれば、警察から事実確認として相手方に電話していただけることになりました。

お客様の傾向について

今回の件、再発を防ぐために、どういったお客様とこのようなトラブルになりやすいのか考えるため、精神疾患や心理学について、上記の公認心理師にお聞きしたり、本を読んだりして学びました。精神疾患の概論については岩波明先生、パーソナリティ障害については岡田尊司先生、心理学については加藤諦三先生の本が、素人にも読みやすかったです。

以下、当サロンで考えたことを記載させていただきます。※素人考えですので、精神病学や心理学的に間違っていることもあると思います。あくまでこのサロンはこの場合こう考えたんだな、とお読みいただければ幸いです。

問題となる方の特徴として、まとめると以下になると考えております。

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・「自己肯定感が低い」と自称される。
⇒自己肯定感が低い=自己愛が強い。不幸で可哀そうな自分は、被害者として他者を攻撃する当然の権利がある、という思考。

・他のサロンで気に入らなかった診断結果を、遠回しに別サロンで否定させる形に会話を誘導する。
⇒他者を使役して、自己愛を満たす。

・診断内容で何が似合うと言われたかよりも、診断結果のタイプ自体に固執する。

⇒自身が劣等感を抱いているファッションに該当する診断タイプに執着し、それに近いタイプが出るまでサロンを転々とする。場合によっては、タイプの出し直し要求や、サロン側への自己診断結果の送りつけを行う。

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今回も前回のお客様も、『自己肯定感が低い』という内容をSNSや当サロンとのやり取りで強調されていました。自己肯定感が低い場合、反比例して自己愛は強いことがあり、一部の方は『他者からの賞賛が常にないと生きていけないと思っている』そうです。

イメージコンサルティング系のサロンを受ける、一般的なお客様の考えは『自分に似合うものを知り、おしゃれを楽しみたい。サロンから提供される知識・技術による、自分の外観の向上による満足感に対して対価を支払う』だと思います。
ですが、他者の賞賛を追い求めるタイプの方の場合、『アナリストには自分の自己愛を満足させる属性になる診断タイプにしてほしい、自分を常にほめ続けてほしい。自己肯定感が低くて可哀そうな思いをしてきた私を救って欲しい。私の自己愛を満たすための奉仕者としての働きに対して、対価を支払う」なのだと思います。

そこから、サロン側が自身の気に入らない行動をした場合は、本来、奉仕する奴隷のような存在のはずが生意気にも反抗したので、服従するまで痛めつけてもいい、という発想になり、明らかに営業妨害行為になる線を越えてクレームメールを送るような行動をされるのではないでしょうか。 

本来、このタイプのお客様は『お客様がなりたいタイプに診断する』占いの誘導型に近いサロンが向いているのではないかと思います。

自己評価の低さと自己愛の強さ、賞賛を求める心の動きについては、以下の動画が分かりやすかったです。

▼参考動画

再発防止策について

ここまでを元に、『自己愛を満たしたい』というお客様は、方針のあわない当サロンは受けなくて済むよう、また、『自分で自分をスタイリング出来る技術を上げたい』という方には来ていただきやすいように、全て【実技レッスン】であるというのを強調したメニュー構成やHPに変えました。

また、当サロンでは、スタイリングやメイク技術が身について上がるのは『自己効力感』だと考えているため、「自己肯定感が上がります」といった内容をHPに書いたことがございませんでした。ですが、クレームを送られたお客様の言動から、「自己肯定感が上がります」と宣伝している他サロンと混同されていたように考えられますので、その点の違いについても訴求していくことにしました。

また問題が起きてしまったら、今度こそ早めに警察に相談いたします。

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ここまでご覧いただき、ありがとうございました。何かご参考になれば幸いです。